日常という不思議


 12日間の短い休暇も終わってしまい、ドーハで日常生活へと戻った。
 相変わらずの暑さと埃っぽい空気にげんなりしつつ、自分はこの国、この街で生きているのだという実感に満たされている。

 いつか、運が良ければ、かつて日本という国で過ごした時間の長さを、この国で生きるそれが追い越すことだろう。

 今日は1日遅れで職員による上層部への休暇明けの任意の表敬訪問があった。
 顔見知ったお偉方と挨拶を交わしながら、なぜ自分はここにいるのだろうかと不思議な気持ちに襲われる。それはこの国の規模がなせることなのか、あるいはそうではないのか。王族や閣僚が特別でありながらも身近な存在として日常に佇むここの社会の有り様に、未だ気持ちの追いつかない自分がいる。