現実

 元同僚からメールで「最近知り合った東欧人が仕事を探しているけど、何か心当たりがあったら知らせてよ」と。

 Bccで手当たり次第に送ってるようで、CVが添付されていたので開けてみると、「40代で独身、5年前にムスリムに改宗、大学中退」の男性。

 職歴を見ると2,3年おきにあまり関連性のない企業を転々と移っている。使える言語はヨーロッパ系ばかり。アラビア語や日本語も入れてあるが、いずれも「初級レベル」とあり、それなら書くなよと。まぁ、必死なのは見て取れるが。

 アジア系出稼ぎと一緒にタコ部屋でいいのなら仕事はあるだろう。でも、耐えられないだろうな、きっと。何しに来たのかといえば「イスラームの勉強」だそうだが、勉強ならここにわざわざ来なくても出来る。

 要は”アラブに住んでる自分”に満足したいだけかな。大概「祖国ではムスリムとして暮らすのは難しい」と言うのが決まり文句。実際そうなのかもしれない。何処で暮らしたいと思うかもそれぞれの自由だ。

 それならば死に物狂いで活路を見出すべきなのだが、得てしてこういう人は他力本願なのが困りもの。これまで見た人たちは全員「行けば誰かが拾ってくれる。なんとかしてくれる。だって自分は”○○人”だしムスリムだから」という根拠の無い期待と自信を持ってきたが、ことごとく夢?打ち砕かれて帰って行った。
 「裕福な国だから待遇も良いだろう」というのも幻想に過ぎない。

 今年の法改正で、欧州からの訪問客はアライバルビザで90日間滞在可能になったので、それを利用してこうやって仕事探しにやってくる人も当然出てくるわけで。妻の親類にも「年明けにそっちにいって仕事を探したい」と言っている奴がいて頭が痛い(笑

 実際のところ、企業に書類を送って応募するといった正攻法以外で、理想の仕事が見つかる可能性は殆どない。それに出稼ぎとして働き出したら、勉強する時間なんてまずないと思ったほうが良いだろう。