写真の未来

 ドイツで2年に1度開催されるカメラ・写真・映像の一大イベントであるフォトキナが今年も9月20日〜25日まで行われた。

 最大の注目点は富士フイルムの中判デジタルカメラ”GFX 50S"だろう。
 
 Xシリーズが始まった当初からハイアマなどの間で蔓延っていた「フルサイズ待望論」
 それを一蹴する中判サイズセンサーの採用。これがフジの回答であり、またこれからの流れとなるのは確実だろう。

 今は高価な中判センサーだが、5年もすれば、フルサイズがそうであったように、一般ユーザーにも手の届くところまで降りてくる。
 それでもAPS-Cサイズのカメラが無くなることはない。どんなにボディが小型化できても、センサーサイズに対応する、センサーが欲するに足りる光を取り入れるためのレンズの設計においては、小型化に限界があるからだ。事実、ソニーのα7シリーズ用レンズは、そのボディには不似合いなほど大きい。

 機動力を要求される分野には従来のXシリーズを、そしてスタジオ撮影や時間を掛けて撮れるコマーシャル撮影などの分野にはGFXシリーズを。富士フイルムの回答は単純明快だ。

 恐らく2年後の次のフォトキナでは、より多くの中判カメラが登場するに違いない。
 旧来の膨大な資産を有する大手メーカーにとって、新たに中判サイズの分野に足を踏み入れることは、その資産の否定にもなりかねない。
 しかしながら、中判がより身近なものへとなり、またトータルな小型化が可能なAPS-Cサイズが画質をどんどん改良していく現状で、フルサイズはその立ち位置が微妙になりつつある。
 ニコンがこのタイミングでD500を開発したのも、何か思うところがあったのではないだろうか。

 やがては「フルサイズ」という規格がかつてあったのだと、昔話のように語られる時が来るのかもしれない。